事業や会社をたたむことを検討している場合、いつ事業をたたむ(廃止する)かを悩むかもしれません。

私の経験で言えば、事業をたたむのは、なるべく早いに越したことはないと思います。
「もう経営を続けられないかも」という段階になって経営を続けると泥沼にはまってしまうことがあります。

いたずらに経営を続けて泥沼にはまってしまうパターンを、ご紹介します。
このような泥沼にはまる前に、今の事業に見切りをつけて、早く新しいスタートを切るのが良いと思います。


①親族を巻き込む

一番よくないのは、親族を巻き込むことです。

更なる融資を受けるため、奥様や子供を保証人にすることがあります。この場合、後々、会社と代表者が破産をする場合、奥さんとお子さんも破産をする必要が出てきます。

②友人から借金をしてしまう

友人から、資金を借りる場合もあります。

これは、破産をする場合、支障が生じます。

破産をする場合、「この人は返済する。この人は返さない」という区別はできません。
このような扱いを許すと、破産をする場合に債権者間の公平が害されるからです。

友人からの借金も破産の対象となり、友人との軋轢が生じてしまう可能性があります。

③弁護士費用や予納金を用意できない

破産という制度は、何百万、何千万、時には億単位の借金をゼロにする制度です。

破産をする側からすると、とても大きいメリットがあります。
逆に、破産をされる側(お金を貸した側)からすると大きな経済的損失が生じます。

このように破産制度は大きな効果があるものなので、裁判所で適正な破産の申立であるか審査されることになります(法的には、破産開始決定や免責許可が認められるかという問題となります)。

申立の際は、膨大な資料を作成して裁判所に提出し、裁判所に納得してもらう必要があります。

このような業務には専門的な知識と経験が必要なので、会社や事業者の破産の申立ては、弁護士に依頼をして申し立てがされるのが通常です。

ここで、破産をするには、弁護士の申立費用が必要になってきます。

事業者の破産の場合、少なくとも50万円以上は必要となります。
破産の規模が大きいと(例えば億単位の破産申立)、それだけ書面作成の負担が大きくなり、債権者からの弁護士事務所に対する問い合わせなども増え、法律事務所の手続的負担が増えます。
依頼を受けたその破産申立以外、一定期間事務所の機能がストップしてしまうこともあります。

その結果、弁護士費用も100万円以上になります。

さらに、裁判所に予納金というものを用意しなくてはなりません。
事業者の破産の場合、50万円以上になりますし、規模の大きい破産では100万円以上となります。

つまり、個人事業主の破産でも100万円以上(弁護士費用50万円+予納金50万円)、億単位の法人破産の場合には、200万円以上(弁護士費用100万円+予納金100万円)かかるのです。

破産をする場合、このような費用を捻出できるタイミングでしないといけません。
ズルズルと経営を続けて弁護士費用が用意できないという事態になると、破産ができなくなってしまいます。