自己破産(または小規模個人再生申立)を検討中に財産開示手続の呼出状が届いた

 

 

令和2年4月1日より改正民事執行法が施行され、財産開示手続の見直しがされました。

財産開示手続とは、判決や強制執行認諾文言付公正証書など、強制執行の申し立てを行うことができる書面(これを「債務名義」といいます。)を得ている債権者が裁判所に申し立てをし、債務者を裁判所へ呼び出してどのような財産を持っているか開示させるという手続きです。

しかし、手続自体は以前からあったものの、債務者が正当な理由なく裁判所に出頭しなかったり、財産の内容を述べることを拒んだり、また事実と異なる内容を述べたりした場合のペナルティが軽かったこともあり、実効性の低い手続と言われていました。

今回の改正では、債務者が財産開示の手続に違反した場合の刑罰が強化され、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科されることとなりました。

実際にも、財産開示手続で裁判所から呼び出しがあったにもかかわらず出頭しなかったことを理由として、令和2年10月20日、神奈川県警松田署が債務者を書類送検したとの報道がありました。民事執行法改正後、全国初の事例です。

 

ここで、自己破産や個人再生をお考えの方の中には、債権者から裁判や支払督促を起こされ、債務名義を取られてしまっている方もいらっしゃるかと思います。

財産開示手続の違反に対する罰則が強化され、上記のように実際に検挙された事例があることからすると、今後、債務名義を得た債権者が財産開示手続の申立を積極的に行ってくることが予想されます。

とはいえ預金はほとんどないし、保険も掛け捨てで解約返戻金もないから大して影響はないと考える方もいるかもしれません。

しかし、財産開示手続では、自身の有する財産だけでなく、勤務先(自営業者の場合は売掛先)も明らかにしなければならないので、給料や売掛金を差し押さえられてしまう可能性があります。

 

実は、財産開示の手続を止める方法があります。

それは、破産手続開始決定または個人再生手続開始決定を裁判所に出してもらうことです。

ですので、もし、自己破産や個人再生を検討中に財産開示手続の呼出状が届いたときには、一日も早く自己破産や個人再生の申立をした方がよいと言えます。

自己破産や個人再生の申立にはいろいろな書類の準備が必要になるため、専門家から適切なアドバイスを受けることをお勧めいたします。

当事務所では、債務に関するご相談を無料でお受けしておりますので、まずはお気軽にご連絡ください。