長い間返済していない借金の貸金業者から支払いを求める通知が来た時は要注意!
貸金業者はプロですから、当然、いつ消滅時効が完成するかを把握しています。
もちろん、消滅時効の援用には借主側からの意思表示が必要であることや、どういった場合に消滅時効が中断されるかも知っています。
そのため、実際には消滅時効にかかっている借金であっても、貸金業者は借主に対して借金を支払うよう催促をしてきます。
借主が消滅時効の完成に気づかず、貸金業者からの支払いの催促に対して借主がいくらかでも支払いをしたり、支払いの猶予を求めたりすれば、時効のカウントがリセットされるからです。
長い間借金の返済をしていない貸金業者から突然支払いを求める通知が来た、という場合には、特に対応に注意が必要と言えます。
裁判や支払督促になることも
また、貸金業者側から支払いの催促をされるだけではなく、裁判や支払督促がされることも少なくありません。
特に、サービサーと言われる債権回収業者が裁判や支払督促をしてくることが多いように思います。
裁判所は公平中立な立場にありますから、片方の当事者に有利になることをアドバイスすることはありません。本件で言えば、貸金請求の裁判が起こされ、実際にはその借金が消滅時効にかかっていたとしても、借主には消滅時効にかかっていることを教えてはくれないのです。
そして、借主から消滅時効の援用の主張がされない限り、裁判所は、消滅時効はなかったものとして裁判や支払督促の手続を進めていきます。
しかし、貸金業者から裁判や支払督促を起こされたからといってすぐにあきらめることはありません。
というのも、貸金業者から裁判や支払督促がされたときよりも前に消滅時効が完成していれば、裁判や支払督促の手続の中で消滅時効の援用ができるからです。
裁判所が消滅時効の援用を認めてくれれば、貸金業者側の請求を退ける判決を言い渡してくれます。
実際には、消滅時効が完成していて借主が消滅時効の援用を主張した場合、貸金業者側が訴えや支払督促を取下げることが多いように思います。
おわりに
時効の期間が経過している、また、時効の中断もされていない、とご自分では思っていても、実際に消滅時効の援用ができるかどうかの判断には法律的な知識を必要とします。
また、貸金業者から支払いを求める通知が来たり、裁判などを起こされたりしても、消滅時効が援用できる場合もありますので、消滅時効の援用については、専門家に相談されることをお勧めいたします。
当事務所では消滅時効の援用に関するご相談を無料で実施しております。
消滅時効の援用について気になる方は、ぜひ当事務所までご連絡ください。
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